
登山のベースレイヤーで汗処理と同じくらい重要視されているのがUVカット。標高が高くなるほどUVは強くなるし、森林限界を超えてくると太陽光を遮るものがありません。
「UPF50とか、ウールはUVカット効果が高いとか聞くけど、結局どのくらい差があるの?」の疑問に答えてくれるような実験(R)を海外の人がざっくりしてくれていたのでご紹介。
実験方法はいたってシンプル。
- UVカードに衣類をかぶせて、30秒間太陽光に晒す。
- かぶせた衣類をはがした直後のUVカードを観察
- UVカードを初期化
実験にはUVカードなるのものを使用。世の中にはこんなものもあるんですねぇ。
UVの程度は、カードの着色具合≒UV照度(uW/cm)という値でざっくり見ることができそう。
uW/cmは、簡単にいうとエネルギー密度ですね。数字が大きいほど、UVが強いってことになります。
つまりUVカードが濃い紫に着色するほど、UVを通しているということになります。一方で、UVカードが白に近いほど、UVをカットしてくれているという判断基準。
太陽光に直接当てたり、いろいろなベースレイヤーをかぶせたり、日傘とかも試してくれております。
実験結果はこちら。それぞれのUVカードの写真の下にテスト対象が書かれています。
実験後のUVカードの様子を表にまとめてみるとこんな感じになりそう。わからない商品名多いと思いますので、素材でざっくりみてみると傾向が掴めるかと。
商品 | 素材 | UVカード(uW/cm) |
(遮蔽なし) | – | > 3000 |
(日陰) | – | 1000-3000 |
Buff | エラステン | 50-150 |
Buff | 100%ウール | 0-50 |
Decathlonニット帽 | 89%ウール、11%ポリアミド | 0-50 |
OR,Sun Runner Cap,UPF30+ | 100%ナイロン | 50-150 |
Decathlon shirt (Dry +) | 90%ポリエステル、10%エラステン | 150-500 |
Decathlon shirt( Dry normal) | 100%ポリエステル | 50-150 |
Montane Dart shirt,UPF20+ | 100%ポリエステル | 50-150 |
Patagoniaキャプリーンサーマルウェイト | 92%ポリエステル、8%エラステン | 50-150 |
Arc’teryx Phasic Sun Hoody, UPF50+ | 100%ポリエステル | 0-50 |
Patagoniaキャプリーンクールデイリー(White) | 100%ポリエステル | 50-150 |
Patagonia Tropic Comfort Hoody (CAMO BLUE) | 100%ポリエステル | 50-150 |
Rab vital Wind Jacket | – | 0-50 |
Simond Alpiunism Rain Jacket | – | 0-50 |
Montane Terra Pants, UPF50+ | 96%ナイロン、4%エラステン | 0-50 |
結果から読み取れることをざっくりまとめるとこんな感じかなぁと。
- UPF50は、やっぱりUPF20,30とかよりも、UVカット効果が大きい。
- ウールはUPF50と同程度のUVカット効果がありそう。
- 日陰と比較して、UPF50やウールはUVを100%→1%程度にまで減らせる。UPF20,30はUVを100%→2,3%程度に減らせる。つまり、UPF20,30でも十分そう。
- クールデイリー素材は最近のアナウンスのとおり、UPF50はなさそう。UPF20-30くらい。
- UPF~とついていなくても、それなりのUVカット効果がありそう。
UVを気にして手持ちのUPF20,30のウェアをUPF50やウールにアップグレードしようかなと思ってましたが、この結果をみるといまので十分そう。
それよりも、衣類で覆っていない、露出された肌をなにかしらで覆うことのが大切そうだなぁと。100%ガンガンの日光があたっていることになりますので。
手の甲、首、顔面とかですね。日焼け止めを充実させていきたい所存です。
最後までご覧頂きましてありがとうございました。
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